2013年12月31日

Baby Bad Boy

「 ちょっと元気でやんちゃな赤ちゃん、だけどやっぱり愛らしい 」。



ベイビーバッドボーイは、ジャン・リュック・テュヌヴァン氏が
かねてから作りたかったワインである。

彼のアイデアに、
「 南仏のモーリー地域のグルナッシュとサンテミリオンのメルローをブレンドする 」
というものがあったが、当時、テーブルワインの規制があった為断念した。
しかし、新しいカテゴリーの“Vins de France”ができたことで、
「 ベイビーバッドボーイ 」が誕生した。

これはテュヌバン氏の造るワインの中で初めて作られるカテゴリーになった。
そして彼が
「 バッドボーイ 」で出来なかったことを「 ベイビーバッドボーイ 」で実現し、
それは「 セカンドワイン 」というよりも新しいシリーズという感じになった。

ロバート・パーカー・Jr氏から付けられたニックネーム「 バッドボーイ 」。
そのラベルにある
羊は“やんちゃさ”を表し、他人のマネごとはしない、群れたりしない ・ ・ ・
そんなアツい気持ちがこめられてる。

しかし、名前のように「 ベイビー 」的な可愛い味では決してない。

2013年の大晦日の夜、炬燵にもぐっての一献はベイビーバッドボーイ。
来る2014年の午年をすっ飛ばして未年生まれ(早生れだけどね)の店主にゃ、
こういうファンキーなワインが気分なのだねぇ  ・ ・ ・ 。




★年始は1月3日(金)から通常営業させていただきます。

1月3日(金)  通常営業(19時~26時)
1月4日(土)  通常営業(19時~26時)
1月5日(日)  定休日           店主敬白




◆ベイビーバッドボーイ2009
 生産地/フランス・ボルドー地方
 格付け/ヴァン・ド・フランス
 セパージュ/メルロー70%グルナッシュ30%
  


Posted by Le Rentier   at 20:47Comments(0)◆CHAMPAGNE-WINE

2013年12月29日

風露新香隠逸花



風露新香隠逸花(ふうろあらたにかおるいんいつのはな)

―――仲冬。
多くの花が凋落を見せる時、菊は気高く咲き誇る。
その姿は隠逸の士が一人身を清くするのに似ている。

あらゆる困難や苦悩の中にさえも、人としての尊さや
生命の力を輝き続けていることを示しているようだ。

隠逸の花とは闇夜その所在がわからなくても、その清香によって
存在が知れることから、菊の花の異名とされる。


これをその昔、古溪和尚は利休にたとえた。

庚老(ほうろう)は神通の作家(さっけ)
飢え来れば飯を喫し、茶に遇うては茶
心空及第して等閑に看る
風露新たに香る隠逸の花              古溪





0時を過ぎ、今日が昨日になった時間にステアした「 4,14 」。
そのグラスに、その気高き菊の花を浮かべてみた。

寒菊やいも屋の裏の吹透し             子規 

漂えど吾身沈まず隠逸の花             瑠乱亭絵






年内(2013年)は 12月29日(日)まで営業致します。  


Posted by Le Rentier   at 04:40Comments(0)◆歳時記と花鳥風月

2013年12月24日

Ch. Lafite Rothschild 2001



その時は突然訪れた。
言わずと知れたグラン・ヴァン「 Ch.ラフィット・ロートシルト2001 」を開ける。

メドック格付け第1級ポイヤック村。「 王のワイン 」と呼ばれるほど
フランス王侯貴族に愛されたシャトー・ラフィットロートシルト。
1855年に制定されたメドック格付けの第1級のなかでも最上位にランクされ、
いまでもその名声は揺らぐことはない。

深みのある、縁いっぱいまで濃いプラム、紫色をしたワインで、鉛筆の
リキュールのような趣と混ざり合った甘いレッドカラントやブラックカラント、
プラム、西洋杉の香りを伴う。



嗚呼 ・ ・ ・ 次はいつ飲めるのだろうか。

こういう酒を躊躇せず飲むお客様に店が支えられる幸せ ・ ・ ・ 。
感謝である。

やがて、ボルドーグラスが空になり新しく用意されたグラスにコニャックの
ポールジローが注がれる頃には、日は12月24日に替わっていた。

一足早いクリスマスプレゼントに慰撫される時間である。




◆シャトー・ラフィットロートシルトCh. Lafite Rothschild 2001
 生産国/フランス
 産 地/ボルドー・ポイヤック
 メドック地区第1級
 赤フルボディ
 生産年/2001
 品 種/カベルネソーヴィニョン・メルロー・カベルネフラン・プティヴェルド
 750ml




年内(2013年)は 12月29日(日)まで営業致します。








  


Posted by Le Rentier   at 03:13Comments(0)◆BRANDY◆CHAMPAGNE-WINE

2013年12月22日

アパートの鍵貸します


【 アパートの鍵貸します/1960年/アメリカ 】

街が賑わうクリスマスの晩、出世という名の上昇エレベーターを故障させた、
エレベーターガールとの恋 ・ ・ ・ 。

名匠ビリー・ワイルダーが、ニューヨークのサラリーマン生活を
ユーモアたっぷりに描いた傑作コメディ「 アパートの鍵貸します 」。
人間味溢れるオチが、じんわりハッピーな気分にさせる。

上司たちの情事に自分の部屋を貸し、出世していくバクスター(ジャック・レモン)。
しかし、上司の不倫相手は、
自分が思いを寄せる可愛いエレベーターガール(シャーリー・マクレーン)だった。

―――シャーリー・マクレーン。
笑顔の時も泣いているように見えるあのファニーフェイスは最強だねぇ。




年内(2013年)は 12月29日(日)まで営業致します。



  


Posted by Le Rentier   at 22:36Comments(0)◆乱読観聴備忘録映 画

2013年12月20日

冬至 Samichlaus

かつて欧州には
冬至の頃に「 冬来たりなば春遠からじ 」の思いで祭をする習慣があった。
それが救世主生誕と結び付いて今のクリスマスの形になったようだ。

ちなみにその祭りでは色々な装束で贈り物をする慣わしがあり、その中で19世紀頃
アメリカに生まれたサンタクロースなるキャラが商業主義に利用されて世界に
広まったのだといわれる。

さて、そのサンタのモデル、聖二コラスは12月6日に誕生したという。

毎年12月6日に酒を仕込み、売られるのが翌年の12月6日。
そんなハイアルコールを予感させる、あまり泡がたたないビール。


 
それが「 Samichlausサミクラウス2008 」。

冬至前の
冷え込む忘年会真っ盛りの夜に、瓶詰から5年ほど経過したものを飲んでみた。
じぇじぇ、濃くて甘い、喉越しもフルボディ。
はじめ強い甘みを感じ、そして弱いですが苦味があとから追いかけてくる。
やがて、甘い味のモルトウイスキーを飲んでいるかのような余韻が ・ ・ ・ 。



初めて飲んだ小僧の時は腐っているのかと思ったが、今は
おいしく感じるのである。
オッサンにになったということか。
苦いチョコレートと一緒にちびちびやると最高にうまい。
滋養強壮にいいとか、オッサンにはピッタシかも。


サンタが子供たちの
躾のために持ち歩いたという鈴と鞭は今やトナカイの重要な付属アイテム。
伝説は時代とともに書き換えられる。
100年後は誰がどんな乗り物でプレゼントを運ぶのだろうか。


年内(2013年)は 12月29日(日)まで営業致します。




  
タグ :Samichlaus 2008


Posted by Le Rentier   at 15:38Comments(0)◆BEER

2013年12月17日

クリスマスカードとチョコポテチ



「 今年も早いもので、あと半月になりました。
  まぁ歳をとると毎年があっという間に過ぎていきますね!(笑) 」



一緒にバブルを
駆け抜けた旧い友人から、毎年届くクリスマスカードの冒頭である。
こういう便りは心があたたまるものだ。

さて、アラフィフの彼は
フルマラソン(自己ベスト3時間03分35秒/2012:千歳JAL国際マラソン)を
を走るアスリートである。

そしてなんと、来年の
記念すべき第10回浜松シティマラソンにエントリーした(なんて物好きなんだ~!)
そうで、何年か振りに浜松を訪れる。

という訳で来年の2月23日は早起きだな ・ ・ ・ 。



年内(2013年)は 12月29日(日)まで営業致します。





  

Posted by Le Rentier   at 17:23Comments(0)◆独り言・・・雑感

2013年12月16日

While You Were Sleeping

―――December。
呑んだ夜に代行で帰る道すがら、前方の一台が色づいた銀杏の葉を巻き上げた。
それはまるで黄色い落ち葉のトンネルのようだった。

こうして銀杏が落葉すると本格的に冬を迎えるのだろう。
そんな、吹く風が冷たい季節に、ほっこりする映画がある。



「 あなたが寝てる間に 」これはサンドラ・ブロック扮するルーシーの、素直で
チャーミングな性格と、何より映画全体から感じるメッセージが素敵なのだ。


【 あなたが寝てる間に/1995年/アメリカ 】

今年のクリスマスイブは平日の火曜日。
会社帰りの格好でデートに行くにしても、何かひとつ小物でアクセントをつけたい。

幸せな時間を一緒に過ごせる人がいる人もシングルの人も。
そして、笑って、悦んで、味わって ・ ・ ・ 。




―――あなたが寝てる間に。
スピードのアニー役と違う、ルーシー役のサンドラ・ブロックがキュートだったねぇ。






  


Posted by Le Rentier   at 17:36Comments(0)◆乱読観聴備忘録

2013年12月08日

帰家穏坐



「 帰家穏坐(きかおんざ) 」

今年もいよいよあと1ヶ月を切る。
12月8日は釈尊さまが悟りを開かれた日。
長い旅を終えて我が家に帰り、安らかに坐するが如き境地にて、この一年を振り返り
自身のありようを見つめてみる。

なんて、言いたいところだが、水商売稼業にとってはこれからが頑張りどころ ・ ・
自身を見つめているヒマなどないのだ。

観光旅行に出かけ、素晴らしいホテルや旅館で楽しいひと時を過ごすも、沢山のお土産と
若干の疲労とを持って我が家に帰り着き、ソファーや床に腰をおろし

「 やっぱり我が家が一番 」と感じるあの安らぎ感に浸れるのは、もう少し先。






本日は、定休日でございます。
またの、ご来店をお待ち致しております。

Bar le rentier





  
タグ :帰家穏坐


Posted by Le Rentier   at 16:13Comments(0)◆独り言・・・雑感

2013年12月07日

Jewel of Flowers HANA

そこいらのワインより高いジャスミン茶がある。



「 そんな存在すら知りませんでしたわ 」

ってことである夜、飲む機会に恵まれた。

それは「 Jewel of Flowers HANA 」と名づけられたワインボトル入りのお茶で、
Royal Bule Tea という会社が出している商品である。
ワイン並みに高級なお茶らしく、 ワイングラスに注いで味と香りを楽しむことができる。

二十四節気のひとつである「 清明節 」の前に摘まれた白い産毛の多い新芽で作る
「 明前茶 」に、ジャスミンのお花の香りを何度も繰り返して吸い込ませた茶葉を
使った、香り豊かなジャスミンティー。

それは、それはお花畑が広がって香りはグラスから溢れんばかりだった。

忘年会シーズン真っ盛り ・ ・ ・
こういうのこそ、楽しかった夜の最後の一杯に相応しい。

  


Posted by Le Rentier   at 17:36Comments(0)おいしい水

2013年12月03日

THME

タイム(THME)は
ギリシア神話のスパルタ王の妻ヘレナの涙から生まれたとされ、ギリシア語の
“ティムスthumus(勇気)”を語源とするらしい。
古代ローマ・ギリシアでは「品位・優雅・勇気」の象徴とされた。

タイムの香りは頭をスッキリさせ、疲れた心を明るく持ち上げ、記憶力や集中力を
高めてくれる。
そのタイムとシャルトリューズ・ヴェールを使って癒し系カクテルにする。



「グルノーブル・タイム・モヒート GRENOBLE THME MOJITO」

シャルトリューズは、不老不死の霊薬として1605年にカルトジオ会で作成された処方が、
1764年にフランス南東部のグルノーブル近郊のラ・グランド・シャルトルーズ修道院に
渡り、1767年に製造がはじまったとされている。

第一次大戦後の1970年以降は民間企業で製造されるようになるも、現在でも
シャルトルーズ修道院の修道士3人のみが知る秘伝となっている。

不老不死と品位と優雅と勇気のカクテルで師走をのり切りたいねぇ。



年内(2013年)は 12月29日(日) まで営業致します。  
タグ :THME


Posted by Le Rentier   at 17:10Comments(0)◆COCKTAILMOJITO