2016年02月28日

オブシディアンとロイヤルアイランド30年



イングレスという陣地取りゲームが浜松で開催された。

ところが、イングレスってのがよくわからない店主。
たまたま来店した飲み足りないというプレイヤーさんから貴重なお話を
伺うことができて勉強になったのである。

店主は、未だにガラケーのおっさんなので、スマホ持ってウロウロする
ゲームの
お話に発っした言葉は

「へ―――っ」
「ほ―――っ」
「凄―――い」
「三角ですか?」
「新選組すか?」
「緑と青の戦ですねぇ」

である。

さて、青組の彼、飲んでみたかったという緑色のアブサンのグラスが
空になり、二杯目の酒のチョイスに悩んでの言葉は

「昔、飲んだロイヤルアイランドが美味しかった」、である。



お、なかなか通なウイスキーをご存じではないか、そこで当然注いだのは
―――Royal Island30Year's Old ロイヤルアイランド30年。



ハイランドの南西に浮かぶアラン島のアイル・オブ・アラン蒸留所が造りし酒。

アラン島は、
英国王室と関係が深くロイヤルの名が付けられたもので、スペイサイドモルト中心に
アイラとハイランドのモルト30種類以上がバランスよくブレンドされている。
ソフトで甘く、豊かなボディ、非常にふくらみのある味わいは優雅である。

ロイヤルブルーの文字が美しい、アラン島のブレンデットスコッチ。
製造されなくなって久しい、青組の彼に・・・。



  


Posted by Le Rentier   at 05:28Comments(0)◆WHISKY◆独り言・・・雑感◆絶滅危惧酒

2016年02月26日

Gin & Tonic

「とりあえずビール」、

と近頃、若者たちは居酒屋であまり(ほとんど)発しないらしい。
一方、バーではいまだに「ジン・トニック」は大いなる定番である。



しかしながら「ジン・トニック」ほど怖いものはない。
バーテンダーも怖いかもしれないが、飲みこなした客にとっても
怖いカクテルである。

そう、かけ蕎麦と同じである。

清涼感の乏しい、ベターっと甘いシロモノに出会ってしまう機会は
意外に多い。

タンブラーに氷を入れ、カットライムを搾り入れる。
搾り終えたライムをタンブラーに落とし入れる。
ジンを注ぎ、トニックウォーターを氷やグラスに当てないように
静かに満たす。
酸味が足りなければフレッシュライムジュースを補充する。

これだけである。

たかがジン・トニック、されどジン・トニック。



  

Posted by Le Rentier   at 02:41Comments(2)◆COCKTAIL◆独り言・・・雑感◆GIN

2016年02月18日

カテリーナとオムレツ

イタリア戦争の真っ只中、かのカトリーヌ・ド・メディシス(1519~1589)は
生まれて間もなく孤児となった。
その後、ローマ教皇クレメンス7世とフランス王フランソワ1世の間で縁組交渉が
まとまり、フランスの第2王子オルレアン公(後のアンリ2世)と14歳で結婚。



カテリーナの嫁入りの際、従者の中には数人の菓子職人、一人のアイスクリーム職人、
それに三人の女性の料理人が含まれていたのは有名な話だ。

当時のフランスはただの田舎者の国。
イタリアはヨーロッパ一の先進国にして、ルネッサンス文化の産みの親で
メディチ家は、そりゃホンマもんのセレブ。

手掴みで食事をしていたフランス宮廷に、「あらまあ野蛮!」と、
フォークとテーブルマナーを持ち込んで躾たカテリーナ。

男ばっかりが座っちゃう宴席では
「騎士道の国なのにレディファーストが無い!」と、婦人用の
椅子を用意させたのもマナー改革の一環。

トスカーナ地方で Pesce d'uova(卵の魚)と呼ばれていた素朴な卵焼きは
オムレツと呼ばれ、フランスばかりでなく今や世界中で食されるている。




さて、液体サンプルを飲んだくれて、地中海近辺(勝手に特定)を徘徊し
ピレネー越えか?アルプス越えか?されている高等遊民さんに所望するものは、
フランチャコルタ・ミレッジマートもヨカだけど
トスカーナのブルネッロ・ディ・モンタルチーノとか、
ピエモンテのバローロDOCGとか、あ、そういえば准教授ったら
ペルシャ絨毯、トリュフ、フォアグラ、キャビア~って酔っ払った勢いで
ご所望されてたっけ。

店主はフォアグラで思い出したけれどマグレ・ド・カナールなんかも
「乙」である。



で、
ルネサンス手軽に楽しむならば「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」だな。





あ、そうそう正室カトリーヌよりも・・・、



妾、ディアーヌの方が美人だよね・・・。

  


Posted by Le Rentier   at 04:20Comments(0)◆CHAMPAGNE-WINE

2016年02月15日

フランソワ1世とフランチャコルタ

―――23時。
特級時代のカミュVSOPが注がれたグラスを、もてあそぶビジネスマンと
バーテンダーの会話はコニャック生まれのフランス王の話におよんだ。



コニャックの街はロワール地方に影響を与えた。
コニャックの街で誕生したフランソワ1世(1494~1547)は、20歳代で
即位すると歴代のフランス国王が居住したロワールのアンボワーズ城に住んだ。

彼は活気のない中世のフランスを―――、



芸術と音楽の溢れた文化の中心地へと変えていく。
そう、今日のフランスの基盤を作り、フランス最初のルネサンス君主と
評される。

フランソワ1世のほとんどの生涯はイタリア戦争とともにある。

その戦争のさなかイタリアのルネサンスに魅せられフランスが当時どれほど
遅れているのかと気づき、ロワールにレオナルド・ダ・ヴィンチ(既に65歳)
を呼び寄せ、イタリア様式を取り込んだ。



さて、酒場で繰り広げられる中世世界史談義は、イタリアを取り合う
ハプスブルグ家(スペイン、オーストリア)とフランス王国が交わした
マドリード条約におよぶ。

どうも喉が渇いてきた。
そこで一本、



開けた泡は北イタリアのフランチャコルタ。
フランチャコルタの地域では
、16世紀から高級ワインが造られてきたが
マドリードに幽閉されていたフランソワ1世も度々イタリアに侵攻したおりに
このシルクのような泡を飲んだであろうか。



やがて、中世世界史談義はコニャック同盟へとさしかかる。
すると、もう一つ何かブランデーをというので

注がれたワンショットは、ボトルに残ったわずかのカルロス1世であった。



というわけで、どうやら取材旅行中の高等遊民さんに店主が所望するのは、
もちろん、フランチャコルタのミレッジマート?
もしくは、ロワールのグランヴァン?
はては、イスラエルのワインも?いいな・・・。

まぁ、なんでも「乙」である。




  


Posted by Le Rentier   at 04:17Comments(0)◆BRANDY◆CHAMPAGNE-WINE

2016年02月12日

YOKOHAMA

神戸と横浜。

神戸が舞台の「べっぴんの町」も青春だったけど、こっちは
横浜が舞台の「あぶない刑事」も青春だったねぇ。

先日、BS日テレで放送していた劇場版「あぶない刑事(1987年)」を観た。



バブルならではのドレスコードがあるバーラウンジで、マティーニの
グラスを横目に

「アイスミルク、ガム抜き、ファイブフィンガー」って、



セクシー大下のセリフがセクシーだねぇ・・・。
ダンディ鷹山ったら、やたらと「ベイビー!」を連発してるし・・・!

―――23時。
そんな会話で盛り上がるカウンター、グラスに注がれたカクテルは



赤い靴のように赤い「ヨコハマ」。




いくぜ!タカ!

まかせろ!ユージ!

ひとみちゃん!お茶!



◆ヨコハマ
・ドライ・ジン  20ml
・ウォッカ     10ml
・オレンジJ   20ml
・グレナディンS 10ml
・アブサン     1d   *シェークしてカクテルグラスに注ぐ。


  
タグ :ヨコハマ


Posted by Le Rentier   at 03:08Comments(0)◆COCKTAIL映 画ドラマ

2016年02月05日

ROME



第1巻の初版が1992年。
壮大な古代ローマ全史が描かれた塩野七生著「ローマ人の物語」。

昔、昔、第3巻まで読んで挫折した。

ところが、年末に見つけた海外ドラマの「ROME」が面白い。





アメリカHBO、イギリスBBC、イタリアRAI共同制作。

日本の国営放送では制作できない内容の数々
クレオパトラが登場したあたりから、ニオベ(この人は架空の人物か?)等々の
登場人物の人間模様。
知略、勇気、友情、決断、執念、陰謀、裏切り、憎悪、欺瞞、貞淑と不倫等々、
人生のあらゆる場面が、22巻の大長編の中に凝縮されている。

男の欲、女の欲、女って怖~い。



  
タグ :ROME


Posted by Le Rentier   at 02:25Comments(0)◆乱読観聴備忘録ドラマ活字中毒

2016年02月03日

再び。



2013年に惜しまれつつ閉じた、花街千歳町のバー黒澤。
来月、その黒澤さんがカウンターに立つという。


やっぱり、カウンターが好きなんだよね ・ ・ ・ 、


人はバーテンダーという職業に就くのではない。
バーテンダーという生き方を選ぶのだ―――。












  
タグ :黒澤


Posted by Le Rentier   at 16:00Comments(0)◆独り言・・・雑感