―――呂律（ろれつ）が回らない。

とは、
酒に酔った人や小児などの、舌がよく動かず言葉がはっきりしない状態をいう。


酒を飲むと大脳の一部分が麻痺して、気持ちが緩るみリラックスした状態になる。
いわゆる「ほろ酔い気分」のことである。
この程度であれば「良いお酒」ということになるのだが、尚も酒が進むと
大脳の麻痺がさらに進んで、話をしていて同じことを繰り返す、いわゆる
「呂律（ろれつ）が回らない」といった状態が現れる。



その夜、大好きなシングルモルトを呑み、リラックスし緊張感が無くなると
彼女は、目の前に置かれたキープボトルのラフロイグが残り僅かになった
のを眺めながらこう言った。








「この次は何入れたらりらりら～」




多分、こう言いたかったのだろう。

「この次は何入れたらいいかなぁ？」




白いそ～ら　 青いく～も　 たりらりら～ん♪
これでっ　　　いいのだ・・・、　



いいのか？