花菖蒲
梅雨の6月も今日で最後。
その梅雨の時期に花菖蒲が花を咲かせるのは、わずか三日間。
短い間に刻々と変化するさまを、「 花が芸をする 」と
日本人は、江戸の昔から呼び楽しんできた。
梅雨のひとときだけ見ることができる、はかない美しさ。
日本人はそんな花菖蒲を、ことさらに愛してきた。
足首の埃(ほこり)たたいて花菖蒲 一茶
花菖蒲を見るために、土ぼこりで汚れるほど歩いた一茶の句には
日本人が長い年月をかけて咲かせた美の結晶がある。
午後の養慢池の湿り気を浴びた畑の脇で、ジョギングの途中に
一輪だけ咲いているのを見つけた。
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