花菖蒲

Le Rentier  

2012年06月30日 18:30

梅雨の6月も今日で最後。

その梅雨の時期に花菖蒲が花を咲かせるのは、わずか三日間。
短い間に刻々と変化するさまを、「 花が芸をする 」と
日本人は、江戸の昔から呼び楽しんできた。
梅雨のひとときだけ見ることができる、はかない美しさ。
日本人はそんな花菖蒲を、ことさらに愛してきた。



足首の埃(ほこり)たたいて花菖蒲    一茶

花菖蒲を見るために、土ぼこりで汚れるほど歩いた一茶の句には
日本人が長い年月をかけて咲かせた美の結晶がある。

午後の養慢池の湿り気を浴びた畑の脇で、ジョギングの途中に
一輪だけ咲いているのを見つけた。










関連記事