2008年11月30日

大酒飲み


ネクタイは外しているが、上質な千鳥格子のジャケットと時折袖口から
覗いて見えるカフスのせいだろうか普通のサラリーマンの雰囲気ではない。
灰皿の必要もない男である。



ベルモット・カシスを立て続けに二杯飲み干した。



フランスでは、ドライベルモットもカシスも国民的なお酒である。
この人気者のカクテルは別名を“POMPIER(ポンピエ)”と
呼ばれ、消防夫、大酒飲みなどの意味でもてはやされている。



「俺は大酒飲みだ。賢い男は愚か者たちと行動をともにするためには、酔っ払ってなきゃならん。」            
――――『誰がために鐘は鳴る』




酒場では酔払いの自己弁護が多く聞かされるが、
酒飲みがもっとも嫌うのは、理由なき酔払いである。




三杯目のグラスを用意していると、男はバーテンダーにカカオフィズと
低い声で言ってきた。
しかも、甘くなく仕上げなければならないようだ。



ゴードンジンとレモンジュース、砂糖を抜いてカカオリキュールを1tspだけ。
カカオはボルスとキューゼニアで迷ったがキューゼニアにする、仕上げのソーダは
ウィルキンソンで素早く。

多くのカクテルブックに紹介されているリキュールベースの
フィズは日本のローカルレシピである。
砂糖抜きのジンフィズに好みのリキュールで香り、甘みを追加するやり方は
日本のそれと比べて辛口になるが欧米ではスタンダードであるらしい。
ホテル時代には、アメリカ人やイギリス人の来客があると何度となく作らされたものだ。




バーテンダーがグラスを置くと、男は少しだけ頷き、三口でグラスを空にして立ち去った。




結局、彼が大酒飲みどうかは判らなかった。





  

Posted by Le Rentier   at 19:18Comments(0)◆COCKTAIL

2008年11月28日

プルシア



南フランス産ジャパニーズプラムを葡萄原料のスピリッツで漬け込み、

リムーザンオークで作られた樽に貯蔵。

華やかな香りの後にほのかな香ばしい余韻が続きます。

カクテルでもロックでも楽しめます。
  

Posted by Le Rentier   at 19:53Comments(0)◆LIQUEUR

2008年11月18日

お休みさせて頂きました

昨日は、尿路結石による『痛みの王様』
疝痛に襲われまして臨時休業いたしました。

ご迷惑をおかけ致しましてすいませんでした・・・



本日は通常通り、営業しています。
店主敬白




       

Posted by Le Rentier   at 16:56Comments(2)店主敬白

2008年11月12日

自己申告

「外で飲むなら文書で届け出を・・・」


これは秋田県警が自宅外で飲む際、事前に日時や相手、場所、理由などを

書面で上司に届けることを義務付けた  変な話


そんな事で飲酒運転防止が出来れば、苦労はしない。


最も、彼女とのデートを報告するほどお目出度い警察官は少ないと思うし


飲んだら乗らないってのは世の常識じゃないの?






夜毎、お客様のお酒を作っている、バーテンダーは




お~ま~え~はっ、ア~ホ~か?(横山ホットブラザーズ)




って思うのだ。




  

Posted by Le Rentier   at 17:32Comments(0)

2008年11月07日

エネルギーの象徴、赤

自然に恵まれていた古代の日本では、すべての自然と一体である
という精神性が育まれた。
農耕生活を営み、収穫を左右する太陽は

「 神 」 と考えられていた。

その赤い色は、人々の感謝と祈りの対象であり呪力のある色の
象徴とされていました。



そんな赤は、現代でも人々にエネルギーを与える色として考えられている。


酒場には、カンパリ、レッドベアー、クランベリー、
グレナディン、アルケルメス・・・、



これからの季節にぴったりな、ぬくもりある暖色。
立冬の今夜のカウンターでは、色の冒険をしてみても楽しそう。

今まで体験したことのない元気がもらえるかもしれない。




    

Posted by Le Rentier   at 16:43Comments(0)◆LIQUEUR◆独り言・・・雑感