2024年03月19日

まだぁ、来るわ

60歳、福井の地で定年を迎えたお父さん。

この春、再雇用で浜松へやって来た。
マルスモルテージ越百のトワイスアップを飲みながら
「天竜川駅の近くでアパートを借りたんだぁ」
と北陸訛りでつぶやいた。

訊けば、60年の人生で初めて福井を出てきたという。

「篠ケ瀬って中央区っていうけど地図アプリに無いんだぁ?」
「あ、令和6年から区割りが変わったばかりですので間に合ってないと思いますよ」
「そういうごとかぁ〜」
「篠ケ瀬は、旧東区ですね~」



そんな会話で夜が更ける頃には、ジョニ赤の水割りを二つ飲み干して

「まだぁ、来(ぐ)るわ」と帰っていった。

4月からの浜松での単身新生活、愉しんでくださいませ。



静岡県のオトコ、単身赴任メシはコチラを参考にどうぞ・・・。


  

Posted by Le Rentier   at 23:09Comments(0)◆WHISKY◆独り言・・・雑感

2024年02月13日

竹林に遊ぶ鶴

竹鶴政孝氏が亡くなる3年前に完成させた最後のウイスキー。

それが「鶴」
である(2015年終売)。
1976年(昭和51年)に登場した当時「鶴」は、ノリタケの陶器に詰められていた。



1992年(平成4年)に発売されたガラスのスリムボトルも、こだわりの製造だ。

ラベルの「鶴」の文字は竹鶴政孝氏の息子・竹鶴威(たけつるたけし)氏が
直筆で書いたものを使用。

ガラスボトルには陶器ボトルの意匠を残し、竹鶴家に代々伝わる屏風の絵
「竹林に遊ぶ鶴」をモチーフにしたレリーフがサンドブラストされていた。



2024年(令和6年)冬、ニッカに目覚めたという麻布通いが止められないゲスト
に店主が注いだのは「鶴」のオールドボトル。

もはや絶滅危惧酒・・・、
「ニッカ鶴」、掃き溜めに鶴ならぬ竹林に鶴、こりゃあ縁起がええー酒じゃ!



#OPEN 18:30-24:30(LO.23:30)Irregular holidays


  

Posted by Le Rentier   at 01:38Comments(0)◆WHISKY

2023年12月15日

慈雨とピートおじさん2023

剪定途中の、コブだらけ百日紅が濡れそぼれている。
渇いた心と身体にお湿りをもたらす慈雨であります。





さて、毎年恒例のBIG PEAT ビッグピートのクリスマス2023



を開封すると年の瀬を実感する。

しか~し!野暮用が山積して未だ暮れるなとボヤキたくなる。



これを恩義と感じているなら、それでいい。
しかし、その恩は、私に返す必要はない。
次に来た人に返せ。次の人は必ず現れる。
皆そうしてきたし、私も同じことを昔いわれた。



年内(2023年)は 12月30日(土)まで営業致します。
#OPEN 18:30-24:30(LO.23:30)Irregular holidays


  

2023年12月07日

インテリとジェントル

上質なツイードのコートをバーテンダーに預けると、男はボルサリーノを
丁寧に脱いだ。

そして、「コレ、下さい」と、コイーバ・シグロⅡを指さした。
男が、ゆったりとキューバシガーとともに戯れた酒は・・・、



ニッカ X・O デラックス白
マルス津貫ピーテッド
アンテロープ・ジュニパーベリーとライムのミード
ハーベイ・ブリストルクリーム



それにしても久しぶりである、こんな綺麗に灰にするゲストは。



インテリは禁煙するが、ジェントルマンは吸い続ける。
                     ―――アラン・シリトー


  

Posted by Le Rentier   at 02:24Comments(0)◆WHISKY◆SHERRY◆CIGAR◆MEAD

2023年11月16日

赤鬼~ザ・レッド・オーガ~

キチンとスーツにネクタイを結んだビジネスマン四名がソファで
チルっている。

そして店主は、彼らのオーダーに忙しく手を動かす。
その彼らが、愉しんだドリンクは以下の通りである。

井伊直虎✕2
神君家康✕1
本多忠勝✕1
榊原康政✕1
井伊直政✕1



ワイルドターキー✕2
ジャックダニエル✕2


さて、「どうする家康、第43話」関ヶ原の戦いである。



戦国のイケメン・・・、鬼直政、突っ込みましたなぁ!


祈るぞよ 子の子のすへの 末までも
            まもれあふみの 国津神々     ―――井伊直政




  
タグ :井伊の赤鬼


Posted by Le Rentier   at 17:01Comments(0)◆WHISKY◆COCKTAIL◆乱読観聴備忘録ドラマ忍冬酒

2023年10月15日

Super HB

―――Super Highball スーパーハイボール。



古今東西、数多あるハイボールの中で、どうやら大人のHBとして近頃リバイバル
しているそうだ。

それは、我々バーテンダーのバイブル、BAR レモンハート(古谷三敏著/双葉社)
から火が着いたスーパーハイボール。


何を笑うかによって、その人の人柄がわかる。
笑いにもいろいろある。
無邪気な共感の笑い、他者の弱点を軽蔑する笑いなど。
何を笑うかで品格がわかる。            ―――マルセル パニョル(1895年〜1974年)




今夜のSPHBは、ジョニ赤とポートアスケイグ17年の組み合わせで仕上げる。





秋深し隣は何を呑む人ぞ         ―――瑠乱亭絵



  

Posted by Le Rentier   at 01:48Comments(0)◆WHISKY

2023年09月13日

オールドボトル祭り

お彼岸が、ソコまで来てるってぇのに居座った夏空が暑苦しいですなぁ。

先日、バブリーなボトルデザインの1980年代ホワイト&マッカイ21年を
空けた先生がチョイスしたのは・・・、



Mc GIBBON'S GOLF マックギボンズ・ゴルフクラブ。


コチラは、1970年代のリリース。

さてマックギボン家は、スコットランド西部のキンタイア地方に多い家名
である。

ウイスキーはピート香がのったデラックス品で、スコッチファンの嗜好を
充分に考慮していて、ハウス・オブ・ピアーズやキング・オブ・スコッツ
を展開しているラング社の子会社である。


バニラやカラメルの甘い香り、麦芽の甘さや蜂蜜のニュアンスを感じる
味わいは、ロックでも水割りでもイケますなぁ。


  

Posted by Le Rentier   at 02:24Comments(0)◆WHISKY◆絶滅危惧酒

2023年08月30日

ホワイトホース・ファインオールド

録に
よるとウイスキーのホワイトホースは、ナポレオンの時代にエジンバラの
キャノンゲート地区にあるホワイトホース館において最初に飲まれた。

この館は当時、ホワイトホース社の設立者、マッキー家が所有していて
人々の会合の場として、たいへん活況を呈していた。

また、当時エジンバラとロンドンとの間には、週二回駅馬車が走っていた
が、ホワイトホース館はこの駅馬車の出発点にもなっていた。



この様子がホワイトホースの裏ラベルに明快に綴られている。

ホワイトホース館にまつわる話は多々あるが、史上有名な1745年の
ボニー・ プリンス・チャールズの反乱の際に、将軍たちが会談した場も
この館、飲み交わした酒も「ホワイトホースウイスキー」であった。

このように、今日、私たちの手許にあるホワイトホースウイスキーの源を
ホワイトホース館にまでさかのぼることができるのは、実に興味深い。



マイ・ボニー「水の向こうの王へ乾杯!」


  

Posted by Le Rentier   at 17:26Comments(0)◆WHISKY◆絶滅危惧酒

2023年07月09日

Chivas Regal Imperial 18 Year Old

若葉が雨にうたれ、すっかり一人前の青葉になった。
夏草もみるみる伸びて、歩くとむっとする青い匂いがする。

太陽が最も高く昇り昼が一番長く、夜が一番短くなる季節。



あっという間に一年の半分が過ぎ去り、あっという間に
Le Rentierで迎える十九回目の感謝する夏がやって来た。   

19年目・・・、

相変わらず黒い服が脱げずに36年、青葉のようにみるみる伸びて・・・、
とはいかずとも店も、人も雨にうたれ、少しは一人前に成ってきて
いるのだろうか。



さて、今月は18周年を祈念して【30ml/2,000円 ⇒ 1,000円 】 で、


インペリアルと冠したスコッチウイスキーの18年モノを開封す。

「CHIVAS IMPERIAL 18 Year Old」

バブル末期の懐かし~い90年代流通品、最早オールドボトルである。

香りは華やかで、スモーキーかつフローラル。
グレンキースが強いと感じられ、桃感とトウモロコシ感。
味わいは甘味が強い、甜菜糖の甘さ。
花梨や桃と言ったフルーティーさ、スモーキーと煙の苦味。
少し蜜蝋。

90年代・・・、
サッカー日本代表がW杯に初出場したのが98年フランス大会。

何してましたかな?
(◎o◎)えぇ・・・?
生れてないの・・・!



芸術は長く人生は短し、この一杯を飲む時間くらいはある。


  

Posted by Le Rentier   at 02:33Comments(0)◆WHISKY店主敬白◆絶滅危惧酒

2023年05月27日

赤味噌モッツアレラとスモークゴーダとハイボール

ひょんな事から、後頭部を2針ほど縫う羽目になり一週間が経過した。

住吉の総合病院にて "抜糸の儀" と相成った。
昔から儂ゃぁ、抜糸の瞬間のプチプチ感が好きなのである。




さて、せっかく住吉まで来たつーことは・・・、



チーズ工房HAKU(浜松市中区住吉1-24-10)
さんのパステルブルーの扉
吸い込まれる。



今夜は、持ち帰った戦利品、赤味噌モッツァレラとスモークゴーダと
ウイスキーのハイボールで一献!




酔ひざめの闇にして蛍さまよう     ―――山頭火



  

Posted by Le Rentier   at 04:49Comments(0)◆WHISKY