土曜の午後・・・、弓道部の新人戦。

娘とその同級生たちを学校まで送った帰り道で、以前から
気になっていた古ぼけた酒屋に立ち寄った。
湿った埃の匂いがする薄暗い店内で発見した NIKKA WHISKY。
真っ白に埃を被ったボトルは、店主でさえ、いつから
そこにあったのか思い出せない。

それは、
モルト原酒ならではの柔らかなピート香と華やかな果実香、
そして、樽で長期熟成してつくるウイスキーだけが持つ、
まろやかで深みのある味わい。
糊が浮き出したラベルには、

Fine Whisky
Produced and Bottled
under
Nikka's Expert Supervision　

と記さている。

それはまさに、竹鶴政孝のフィロソフィー。

透明のキャップシールを剥がし、拭いても黒く残る汚れを
眺めるとただ、これに


出会えたことにウキウキ感がこみあげる。

たじろがず、流れず、淫しない奥深さ。
こういうものが、今となってはなかなか見つからない。




◆スーパーニッカ原酒／500ml／55,5％