2016年04月28日

Cocktail # 直虎 # Naotora



―――生涯、ただ一度の紅(べに)であった。

2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」は浜松市が舞台となる。 
主演は、柴崎コウさん。



さて、次郎法師 ‐ Naotora ‐ 井伊直虎を冠したカクテルがある。

作ってみた。
イケる。

このイケてるカクテルは、彦根にあるサロンバー・シスル
バーテンダー宮下氏が考案した。




ベースには、浜松城主を一時期務めた徳川家康も愛飲したとされる特産
やらまいかブランド認定の、「浜松忍冬(にんどう)酒」を使用。
忍冬(スイカズラ)は戦国時代、戦で負った刀傷などにも効く薬用植物だった。

直虎は彦根藩祖・直政の養母で、直政の父直親とは許嫁であった。
「この時代に、男でも生き残るのが厳しい戦国乱世に井伊家を守り抜いた姿を、
冬でも枯れずに咲き誇る忍冬(スイカズラ)の花に重ねた」、と宮下氏。

さらに「香(直虎)と亀乃丞(直親)、二人の幼き日の純粋な思い」はイチゴの
シロップとレモンジュースで甘酸っぱいピュアな気持ちを表現されている。

グラスに注がれた赤色は「井伊の赤備え」そのもの・・・、







―――23時。
先日、満開のツツジが眩い龍潭寺を散策したという赤備えの歴女。
しからば、傑作カクテル直虎‐Notoraを飲んでもらおう。




―――バーテンダー。
身贔屓ではあるが、こんなふうにクリエイトする仕事が面白い。
だから、ヤメラレナイのだ。




◆Cocktail Naotora 井伊直虎
・浜松忍冬酒          30ml
・ストーンズ・ジンジャーワイン 20ml
・フレッシュ・レモン・ジュース 5ml
・ストロベリー・シロップ    5ml    *シェークしてカクテルグラスに注ぐ。





  


Posted by Le Rentier   at 03:08Comments(0)◆LIQUEUR◆COCKTAIL忍冬酒

2016年04月25日

緑色の霊酒



アルプスの中心地、グルノーブルは、今や近代都市であるが歴史は
遥かローマ時代に遡る。
ここ、旧司教館博物館の地下にはローマ時代の外壁や工芸品などの
遺産が今も眠るという。

古代の宗教
St.-Pierre de Chartreuse サン・ピトール・ド・シャルトリューズ。

グルノーブルの山岳部の街、シャルトリューズ。
ここは、アルプス山麓の氷河期に形成された地だ。

この建物は・・・、



カルトジオ会のラ・グランド・シャルトリューズ修道院。
カルトジオ会は1084年に創設されたという。
ケルンの大司教ブルーノが、この地に修道院を建てたのが始まりとされる。

1605年、アンリ4世の式武官マレシャレ・デストレが、パリの修道士に
ある処方を渡した。
その処方を受け取った修道士はそれを修道院に送り、1737年神父の
ジェローム・モベックが薬草からエリクシルという不老不死の薬を製造した。

やがて、薬は1764年に「シャルトリューズ・ヴェール」となり、その後、
続いて誕生したのが1838年の「シャルトリューズ・ジョーヌ」だ。
現在では近隣の町ヴォアロンで製造されている。

奥行164メートルもあるという貯蔵室にはロシア、ハンガリーのオーク樽に
シャルトリューズが眠る。




めっきり春めいて日差しが暖かいけど埃っぽい、こんな季節の夜には爽やかな
ヴェールを使ったスプリング・フィーリングが気分だ。

そいつをハイボールにしよう・・・、と思ったが気が変わって
モヒート仕立てにした。



もう気分は心浮き立つ初夏。
花鳥風月を愛でるには最高の季節だ。




【 2016 GWのご案内 】
4/29(金)は通常営業でございます☆
5/3(火)5/4(水)5/5(木)はお休みいただきます☆      店主敬白


  


Posted by Le Rentier   at 17:50Comments(0)◆LIQUEUR◆COCKTAIL

2016年04月24日

ぬくめしに、

「海胆」は海の腸という意味、これを訓読した「うみい」が「うに」の
語源であるとされる。





―――25時、携帯電話が鳴る。

「さっきまで生きてたヤツだけど、好きだよね」

深夜、千歳町のママさんから嬉しいお裾分けの知らせである。
その生きてたヤツらとは・・・、

コイツら、
雲丹!



真夜中に、しゃもじで海の腸をすくい取り、舞阪産の新海苔を散らす。
その、うに飯し(早く喰いたくて写真が雑)に醤油をひとふり。



至福のひとときである。
もう、雲丹がとれる季節なんだな。
春だねぇ・・・。





ぬくめしに雲丹をぬり向きあつてゐる         山頭火





【 2016 GWのご案内 】
4/29(金)は通常営業でございます☆
5/3(火)5/4(水)5/5(木)はお休みいただきます☆      店主敬白

  
タグ :雲丹


Posted by Le Rentier   at 03:23Comments(0)◆独り言・・・雑感

2016年04月23日

憑依、

憑依(ひょうい)とは、霊などが乗り移ること。
宗教学では「つきもの」を「ある種の霊力が憑依して人間の精神状態や
運命に劇的な影響を与えるという信念」とする。






とあるブロガーさんの酒場放浪記にインスパイアされた作品を発見した。
それは ・ ・ ・ 、


【夏からの誘い/愚留満/2016年】

間もなくシーズンを迎えるケンタッキー・ダービーのオフィシャルドリンク、
ミントジュレップをモンキー・ショルダーで仕上げた一杯だった。

暖かく心浮きたつ季節になって、冬の寒さにかじかんでいた画伯の指が
ようやく動き出したのか、故安西水丸が久々に憑依したのか。

乗り移られない?
憑りつかれない?
と、創作意欲が湧かない愚留満氏。

是非いつの日か、愚留満画伯にもバーボンウイスキーのミント・ジュレップを
味わって酔ってもらいたいものである。

さすれば、若冲のように偉大な芸術家として後世に名を遺す?   であろう。


  

Posted by Le Rentier   at 04:46Comments(0)◆WHISKY◆COCKTAIL◆独り言・・・雑感

2016年04月18日

Casino Royale & SPECTRE

「ボンド・マティーニが飲みたい!」
「ヴェスパー・マティーニですか?」
「そう、それそれっ!」

ある夜の、21歳女子との楽しいオーダーのやり取りである。
どうやら最近、「007/カジノ・ロワイヤル」を観たそうだ。

―――ヴェスパー・マティーニ Vesper Martini。

「ジン3にウォッカ1、キナ・リレ1/2・・・、」。
劇中、ボンドがキッチリとバーテンダーにレシピを指示するセリフだ。

困ったな・・・、



キナ・リレなんて無いし、リレ・ブランも酸化してるし、ということを説明して、
ドライ・ベルモットで代用することを彼女には納得してもらう。
しかし出来るだけボンド気分を楽しめるように、ゴードンとスミノフをシェイカーへ
投入する。

「A martini. Shaken, not stirred マティーニを、ステアじゃなくシェイクで!」

007シリーズ往年の名セリフどおりに、もちろんシェイクして・・・、



さて、「007/スペクター」劇場公開中に観れなかったことすら忘れていた。
昨夜の、21歳ボンドガールのおかげで思い出したのでレンタルした。



この作品では、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)がオーダーするカクテルは
ダーティー・マティーニ Dirty Martini」。
ボンド(ダニエル・クレイグ)も彼女に合わせ、同じマティーニを頼むのだ。
ボンドの復活したディナージャケットがかっこええ・・・。



それにしても21歳ボンドガール、酒強っ!
次回は、ダーティー・マティーニを飲んでもらおうかね。





◆ヴェスパー・マティーニ Vesper Martini
 ドライ・ジン 90ml
 ウォッカ    30ml
 キナ・リレ(リレ・ブラン)15ml
 レモンの果皮 (飾り用)

◆ダーティー・マティーニ Dirty Martini
 ドライ・ジン 1グラス
 オイル漬オリーブの油分1tsp



  


Posted by Le Rentier   at 17:26Comments(0)◆COCKTAIL映 画

2016年04月16日

恐るべし宇土櫓



熊本城は安土桃山時代末期から江戸時代初期にかけて加藤清正により築城された。
西南戦争で天守を含む御殿など主要な建物は焼失(現在の天守は1960年に再建)。
焼失を免れ、現存したのが「宇土櫓(うとやぐら)」などの櫓・城門・塀13棟で、
国の重要文化財に指定されている。

今回崩れたのは1960年に再建された天守や石垣などで、400年以上も前から
そこにある宇土櫓にいたっては、すまし顔でビクともしていない。


【 へうげもの/山田芳裕著/講談社 】

凄いな!加藤清正・・・、というか
400年前の大工さんとか石工職人さん。


夜中に、またもや震度6強・・・、負けるな、熊本。





  


Posted by Le Rentier   at 04:46Comments(0)漫 画城と石垣と神社仏閣

2016年04月15日

2016フレッシュマン&フレッシュウーマン達へ、



それぞれの春、それぞれに始まった新生活。
桜が散る頃になると浜松は、凧、 凧、 凧・・・である。
しかし、その前に新社会人の若者たちにおぼえて欲しいことがある。
それは、「大人の酒」なのだ。



店主としては是非、デキル大人の男(女)を目指してほしいのだ。
そこで只今・・・、
Bar Le Rentier ではフレッシャーズ・フェアを開催中!

4月1日~新社会人を含む26歳以下のお客様に限り、
通常テーブルチャージが ¥540 ⇒ ¥0 でご利用できる。
【 平成28年4月1日~平成28年6月31日迄 】



さらには・・・、
初めてのボトルキープも気軽に体験できます!

【 フレッシャーズ・ボトルフェア 】26歳以下限定特別価格!
*ジャック・ダニエルズ(テネシー州)///通常¥12,000 → ¥7,000
*マルス・モルテージ越百(長野県)////通常¥15,000 → ¥9,000


【平成28年4月1日~平成28年6月31日迄】


かの、文豪もこう言っている・・・、


人の一生の本質は二十五歳までの経験と思考が決定する。
                         ―――開高 健



  

Posted by Le Rentier   at 16:49Comments(0)◆WHISKY◆独り言・・・雑感

2016年04月12日

Super HighBall

―――ハイボール。

ハイボール Highball とはカクテルの一種である。
広義ではスピリッツ、リキュールをソーダやトニックウォーターなどの
炭酸飲料、アルコールの含まれていない飲料で割ったものを指す。

日本ではウイスキーをソーダ水で割ったもの(ウイスキー・ソーダ)を
こう呼ぶことが多い。
酎ハイは焼酎ハイボール、コークハイもジンジャーハイもホッピー割り
などもハイボールの仲間だ。



さて、ハイボールが美味い季節である。
ウイスキー好きの酒徒たちに最近、頻繁につくるハイボールが・・・、



Super HighBall スーパーハイボールである。
今夜のは、 Ballantine × Ardbeg の Super HighBall!

これは、昭和なバーテンダーたちのバイブル、レモンハートにあやかったモノ。



発明した伊藤氏は天才だと思ったものだ。

気になるウイスキーラヴァの諸君は勉強家なバーテンダーのいる酒場で
お試しあれ―――!



  


Posted by Le Rentier   at 03:35Comments(0)◆WHISKY◆COCKTAIL

2016年04月10日

虚無に捧げる供物

30歳と49歳。
1986年のムルソーと1967年の名もなきアルゼンチンのピノ・ノワールを抜栓した。



ムルソー、白かったはずのワインが、見事に飴色である。


個性的なのか、シェリーのフィノになっちゃった、みたいな。
アフターにほのかに黒糖の香り。

それと、


アルゼンチンのピノ・ノワール、ただのテーブルワインにビックリした。
何とイケる、イケる、全く枯れていない。
30年と49年の時間がもたらしたもの・・・、これは熟成だったのか、
劣化だったのか・・・。



美味かったということは深沈たる一滴、また一滴である。


そこで、1986年(昭和61年)ってどんな年だったのか調べてみた。
FIFA・W杯メキシコ大会、アルゼンチンのディエゴ・マラドーナのための大会、
おニャン子クラブ、キャッツ、ホワッツマイケル、ボディコン、写ルンです、
岡田有希子が東京都内のビルで飛び降り自殺、サントリー・モルツ、青函トンネル、
三原山噴火、 ビートたけしフライデー襲撃事件、エイリアン2、天空の城ラピュタ、
道、トップガン、FINEBOYS、メンズノンノ創刊。

1967年(昭和42年)に至っては・・・、
吉田茂元首相死去、ラジオ「オールナイトニッポン」が放送開始、007は二度死ぬ、
風と共に去りぬ、おしゃれ泥棒、パリは燃えているか、マッハGoGoGo、リボンの騎士、
ピュンピュン丸、コスモスポーツ、リカちゃん人形、仮面の忍者赤影、ウルトラセブン、
天才バカボン、あしたのジョー週刊少年マガジンで連載開始、象が踏んでも壊れない、
♪パンシロンでパン・パン・パン。



フランス・コニャック地方には莫大な数のブランデー樽が寝かしてあるが、それが毎日
少しずつ蒸発する。
そのアルコール分は何ともワインにしてフランス全土でフランス人が一日に飲むだけの
分量が蒸発するのだという。
じつに、二万五千本分だとか。

それはさておき、コニャックの V・S・O・P の文字。
これは Very Superior Old Pale の略だが、実はもうひとつ読み方がある。
Vieux Sans Opinion Politique 、つまりは「政治的意見に関係なく古い」
というんだな、こっちの読みかたの方が寧ろ好きなんだな。

吉田茂が死に、♪パンシロンでパン・パン・パンでマラドーナが神になろうとも
そのあいだずっと、今までこのワインたちは眠りつづけていたわけだ。
何があろうと眠りつづけていた。
政治的意見に関係なく。
1986年と1967年から毎年一歳ずつ眠って歳をとっていった。
ただそれだけをやっていた。
これらも V・S・O・P だ。
歴史を肴にして飲む酒たちだ。

こんな酒は批評などしてはいけない。
そう、虚無に捧げる供物といった人もいる。



  

Posted by Le Rentier   at 04:29Comments(0)◆CHAMPAGNE-WINE

2016年04月04日

レモンハート



酔うために酒を飲む人がいる。
味わうために飲む人もいる。
そして忘れるために飲む人も。
かつてはみんな無垢な少年であり、少女だった。
大人になる苦しみと引き換えに、人は酒を覚えるのだろうか?



先週、コンビニで衝動買いをした「BARレモンハートマガジン」。
全部で15話のシングルモルトのお話・・・、
とっても懐かしく楽しく美味しかった。

さて、今夜からドラマ・レモンハート・シーズン2(BSフジ)がスタート。
観てから飲むか、飲んでから観るか。






  

Posted by Le Rentier   at 17:44Comments(0)漫 画ドラマ