2012年06月08日
ジェラシーの装い

清純な顔をして
媚態をふりまく季節に命がけで咲いた花たちを
刈りとって、酒場では夜の供えものにする。
腐蝕に向かう「 時 」を楽しむ花たちに、
スポットライトをあてて競わせる。
身をよじり、身体をひらいて毒を放つ花。
その裏側には繊細な生毛が恥毛のように密集している。
そっと触れてみると、花は、女なのである。
月の光に照らされた花のように残酷な香りと、
隠微な輝きにつつまれてグラスを傾けるとき
心は融け、花は嫉妬する。
Posted by Le Rentier at 01:43│Comments(0)
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