2014年07月23日

私淑するということ

「私淑(ししゅく)」を辞書で引くと・・・、

「尊敬する人に直接には教えを受けられないが、その人を模範として慕い、学ぶこと」
とある。
つまりは、自分のお気に入りの思想家、文筆家やヒーロー、ヒロイン、アイドルから
根掘り葉掘り学ぶこと。


先日、届けられたのは、
「世界に響くハードシェーク/バーテンダー上田和男の50年」  
久しぶりに、この手の書籍で読ませられた一冊である。
著者は達磨信氏。
達磨氏の文章には既に廃刊になったエスクァイアなどでよく親しんだ。

私淑するということ
【エスクァイア日本版2001/4月号◆世界に響くハードシェーク/達磨信著/柴田書店】

読み進むと



「勇気 希望 忍耐」

「人間は勇気はあるけれど辛抱が足らない者
  希望だけで勇気のない者
  勇気も希望も誰にも負けないくらい持っているくせにすぐあきらめてしまう者
  辛抱ばかりで人生何も挑戦しないまま終わってしまう者

  勇気 希望 忍耐 
―――この3つを抱き続けた者のみが自分の山を登り切ることができる。
             そしてこの3つを兼ね備えている人間ほど怖い者はない」



とある。

ん?
この言葉・・・、初めてではないような気が、いや、憶えている。
かなり前に触れたことがある。
記憶を辿ってみる。
そうだ・・・、

「日本マティーニ伝説―トップ・バーテンダー今井清の技 /小学館文庫」の中で
今井氏から上田氏に贈られた言葉だ。
私淑するということ
忘れかけていた、この言葉に久しぶりに再会した。


自分は、中学、高校ではどうも勉強が好きになれず、読書などしたこともなかったが
唯一カクテルブックを開いている時だけは時間を忘れた。
思えば、それが全てだった。


私淑すべき思想家を自分で見つけることができる人は、中学、高校、大学卒業後も
学問を続けていくことができるのだろう。
司馬遼太郎は司馬遷に惚れ込み、ニーチェはショーペンハウアーにイカれた。
ひとかどの人間になるには、偉大な人に深く傾倒して、そこから新たな自分を
芽生えさせるのが近道であろう。


人は誰かを私淑することで大きく成長するのである。





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