2012年06月12日
相性

行きつけのバーを決定づける基準はどこにあるのだろうか。
いわゆる
「あの店は雰囲気がいいから」という言葉ほど曖昧なものはない。
雰囲気とはいったいなんだろう。
内装がどれだけよくても、それだけでは行きつけの店とはならない。
カウンターにどんなにいい素材を使おうと、バックバーがどんなに
洒落ていようと、扉がいくら存在を主張していようと、それらはただ
素敵な箱にしか過ぎない。
カウンターがあって、バックバーとの間にバーテンダーが立って、
はじめてそこはバーとなる。
そして磨かれたグラスに酒が注がれ、客が集い、ようやく雰囲気が生まれる。
結局、その雰囲気とはバーテンダーの人柄によるところが大きい。
オーセンティックだろうが、大衆的だろうが、行きつけのバーとなるには
カウンターの前に立つ人間の流す波長との相性ということになる。
「ワテ、ここの店が好っきやねん!小僧の頃から来とんねん!」
と関西風にいうところの雰囲気で、客の心を受け止めたい。
Posted by Le Rentier at 18:44│Comments(0)
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